街での刑罰


縁起でもないタイトルですが、今回の話題は刑罰についてです。

 

現代の文明社会では犯罪の捜査は手順を踏んで行う必要があり、刑罰も過度に過酷なものは避けられるようになっています(意見はあるかと思いますが)。

しかしながら『Atra Bilis』の主要な舞台であるヤモテ・ワレ市はとくに人権運動などが行われたわけでもありませんので、非常に乱暴な捜査や刑罰が行われています。

このうち捜査については以前の記事(「街の階層と治安」)を御覧ください。

以下はどのような刑罰が行われているかです。

 

・罰金

金銭を支払う刑罰です。軽度の犯罪の場合はだいたいこの罰で解決されます。

また重大な犯罪であっても多額の罰金を支払うことで逃れられることが多く、もっとも多用される罰と考えてよいでしょう。

 

・拘留

簡易な牢に閉じ込められます。一晩から一ヶ月程度で解放されます。

喧嘩や泥酔などの迷惑行為で捕まった場合にとりあえず拘留されるケースが目立ちます。

 

・懲役

比較的多く行われる刑罰です。収容所でなんらかの作業に従事させられることになります。刑期は数ヶ月から十数年といったところです。

罰金を支払うことのできない人間や、身元のはっきりしない人間に宣告される傾向があります。

 

・ 禁固

拘留と似たような刑で、牢ないし自宅に監禁されます。この刑の期間はかなり長く、年単位となります。労役は課されないため、禁固期間中に論文や詩を執筆する人間もときおり見られます。

禁固は基本的になにも生産しないため、豪商や貴族以外に執行されることはほぼありません。

 

・身体刑(鞭打ちなど)

鞭で打たれるなどの苦痛が与えられます。苦痛の程度は罪状によります。苦痛のために死ぬこともないことではありません。

以前は多用されましたが、近年ではあまり行われなくなっています。人道的な理由ではなく、「金銭か労働で解決したほうが効率がよい」という理由です。

 

・身分剥奪

貴族にのみ適用されます。貴族としての身分を奪われます。

非常に重大な罰ですが、数年に一度くらい行われます。

 

・市外追放

以前は頻繁に行われていた刑罰です。市から追い出し、戻ることを禁止します。不動産などは没収されることになります。

しかし都市が肥大化したことにより、追放された人間が市に戻ってきても見分けることが難しくなったため、この刑罰はあまり行われなくなっています。

それでも貴族同士の抗争の結果としてこの刑が執行されることが稀にあります。

 

・死刑

非常に重大な犯罪の場合には死刑が執行されます。絞首刑が用いられています。

いまでも年に数件は執行されています。

 

・公開処刑

広場など公衆の目につく場所で行われる死刑です。

以前は死体の首を切断し槍に刺すなどして、死後もしばらく晒していたのですが、現在では死体はすぐに片付けられますが、主に衛生上の理由です。

この刑罰が執行されることは今ではほとんどなくなり、最後に執行されたのは二十年以上昔のことです。

しかし制度としては廃止されていませんので、今後執行される可能性はあります。

 

・魔術的刑罰

この表現は非常に曖昧ですが、以前は魔術を用いた刑罰がいろいろと行われていたのです。

服用することでなんらかの被害を被る薬を飲まされるなどの「生きて被害を受ける罰」と、死後その身体の一部または全部を魔術の研究のために利用される「死んで受ける罰」とに分けられたようです。

今日ではこの種の刑罰が公式に行われることはありませんが、冥河魔術団内部では私刑として執行されていると信じられています。

(保住実)

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