行動の没/採用、あるいは成功/失敗について


今回は久しぶりにゲームシステム方面の話題です。

 

一般的にPBMやPBWでは、参加者はキャラクターに行わせようとする行動や、あるいは行動の動機や心情といったことがらを、(日本語の)テキストを用いて記述し、運営に送付します。このテキストをマスターと呼ばれる担当者が読み、判定を行うということになっています。

 

この判定により、「成功/失敗」「没/採用」といった結果が生じるわけですが、こうした表現については運営者、ゲーム、マスター、プレイヤーにより違いがあり、統一された見解はないと言ってよいでしょう。

また人によっては複数の異なる次元の問題に対しても同一の表現を用いていることケースも見られます。

以下はこれらの結果、表現に対する『Atra Bilis』での考え方です。

 

●「没」と「採用」

この言葉は主に以下の三通りの用法が存在しているようです。

1:参加者の一部のみが描写され、それ以外の参加者はまったく描写されないゲームにおいて、描写されないのが「没」、描写されるのが「採用」

2:原則として全員描写されるゲームにおいて、しかし参加者の提案した内容が何らかの理由で描写することが困難である場合、描写されず「没」となることがある。

3:キャラクターの行動の一部のみが描写されず、部分的に省略が行われた場合、省略された部分について「没になった」と呼ぶときがある。

 

『Atra Bilis』は原則として全員描写されるゲームですが、参加者の提案が著しく世界観やシナリオを逸脱していたり、そもそもゲームと関係がなかった場合、「没」となる可能性があります。

 

●没になるサンプル

まず前提として、以下の様なシナリオであると仮定します。

「隊商がゴブリンの群れに襲われ、何人かの商人は無事に逃げ出したが、残りの商人はゴブリンに囚われたようだ。ゴブリンの巣穴にいって商人を助けて欲しい」

 

没になる行動の例1

「核ミサイルを撃つ」

→ ここまでの展開で核ミサイルが登場し、なおかつ発射可能な状態になっていれば没にならないでしょうが、まず没となります。

 

没になる行動の例2

「病院でカレーを食べる」

→病院やカレーが世界観から致命的に逸脱しているとは言えませんが、シナリオにまったく関係がありません。

 

没になる行動の例3

「ところで新しいパソコンを買おうと思うのですが、なにがオススメですか?」

→ゲームとまったく関係ありません。

 

●「成功」と「失敗」

この言葉は主に以下の三通りの用法が存在しているようです。

1:前述の「採用」「没」と同義、言い換えであるケース。

2:純粋にキャラクターの行動が成功したかどうかを示す。「ゴブリンを倒す」というシナリオであれば、ゴブリンを倒せれば成功。

3:キャラクターの行動の成否に関わらず、シナリオにおいて多く描写されたり、ストーリー展開に影響を及ぼすなどした場合を「成功」とすることがある。

 

1については文脈で判断するほかないので、ここでは触れません。

2については見た目の通りです。

PBWには「参加者は全員同じチームのメンバーであり、同一の目標を達成するために行動する」という前提のゲームがありますので、この種類のゲームにおいてはこの用法が主流であると思われます。

しかし『Atra Bilis』は各参加者がそれぞれ異なる思惑、異なる立場、異なる行動となりますので、かならずしも2の成功が重要であるとは言えません。

難しいのは3です。何をもって「成功」とするかはおおよそ各人の趣味や価値観によるからです。

 

・戦闘で負けたが、「成長途中のまだ弱いキャラクター」という性質が描写された

・交渉に失敗したが、相手の立場や心情を聞き出せた

・推理が間違っていたが、疑問だった点や不明だった情報が明らかになった

 

などが考えられます。

 

独自の視点や目標を設定できるのであれば、3に分類される成功を目指してみるのもよいと思いますが、よくわからない場合まず2の成功を狙うのがよいでしょうか。

適切な目標設定を行い、それに応じた手段を考案することで活躍しやすくなりますが、それについてはまた別の機会にお話しします。

(保住実)

 

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